透析の話し

第23回 検査 その6《心胸比》

【透析関連シリーズ】も今回で一応の完結を迎えます。まだまだ掘り下げたかった内容もありましたが、とりあえず終了とします。来月から何を書こうか…と考えると困ってしまいますが、始まりがあれば終わりがあるのは世の常です。

では、最終回は《心胸比》について考えてみましょう。

心胸比(CTR)とは、胸郭(肺の幅)に対する心臓の幅の割合(%)のことをいいます。毎月の胸部レントゲン検査で測定します。基準値は男性が50%以下、女性が55%以下とされていますが個人差があり一概には言えません。
心胸比はDW(ドライウエイト)を決める指標のひとつになります。体内の水分が多くなると心胸比も大きくなります。それに伴い血圧が高くなったり、胸に水が溜まったり、呼吸が苦しくなるなどの症状があらわれます。その場合はDWを徐々に下げていくことにより症状も改善し、心胸比も小さくなります。
  透析間の体重増加の目安は、透析と透析の間が1日あく場合はDWの3%以内、2日あく場合でも5%以内におさえるようにしたいものです。
    
例)例えばDW50kgの人の場合、1日あき透析で1.5kg以内、2日あき透析で2.5kg以内に体重増加を抑えると無理のない透析が出来ます。
   
食事を摂らずに体重を減らすのではなく、水分を制限して体重増加を防ぐようにしましょう。自己管理(セルフコントロール)をしっかり行ない、元気でイキイキとした透析生活を送りましょう。

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