透析の話し

第2回 腎不全

≪腎不全≫とは、何らかの原因によって腎臓本来のはたらきが果たせなくなった状態をいい、医学的には腎臓の機能が正常の50%以下に低下した状態をいいます。

腎不全に陥ると腎臓の働きが低下するため、体がむくんだり、血圧が高くなったり、貧血がひどくなったり、高カリウム血症となって不整脈が起こったり、老廃物がたまって尿毒症症状(頭痛、吐き気、嘔吐、食欲低下、意識混濁etc)が現れるなど、さまざまな全身症状が出てきます。
腎不全は「急性腎不全」と「慢性腎不全」の大きく2つに分けられます。「急性腎不全」は適切な治療により腎臓の機能が回復する可能性がありますが、「慢性腎不全」は数ヶ月から数年かけて徐々に腎臓の機能が低下し、非可逆的(元に戻らない)に進行して尿毒症に至るものです。慢性腎不全の最終段階になると腎機能が極端に低下して、老廃物が血液中に蓄積した尿毒症の状態となります。このような状態を末期腎不全といい、透析療法か腎移植を行なわなければ生命の危機にさらされます。

現在、透析患者さんは全国で約27万人です。透析患者数は年々約1万人ずつ増加しています。透析は高額な医療費がかかる為、透析患者数の増加はそのまま医療費の増加として重くのしかかっています。その為、最近『慢性腎臓病(CKD)』という新しい概念が提唱され、腎不全になる前のもっと早い段階で腎臓病を予防し、末期腎不全から透析へ移行する人を減らして行こうという取り組みも始まっています。

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